読書感想『なぜ決算書が読めるヤツは出世するのか』

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大企業での決算書の読み方が分かりやすく書いてある本、と紹介されて読みました。
今まで会計や決算書について何も知らなかった僕にとっては、
わかりやすくてとてもいい本でした。

会計・財務の基礎知識を図を使って噛み砕いた説明をしてくれていたので、
視覚的に理解しやすくまとめられている本だと思います。

まだまだ勉強が必要だと感じさせられましたが、
備忘録として、2点ブロクに記しておきます。


1. 財務三表
そもそも決算書とは、「会社の健康診断書」であり、
貸借対照表、②損益計算書、③キャッシュフロー計算書をあわせて財務三表という。


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(『なぜ決算書が読めるヤツは出世するのか』、吉澤大、p49)
バランスシートは、右側に「どこからお金を集めたのか」、左側に「どうお金を使ったのか」を表しており、
左右のバランスは必ず保たれる。
そして、現金化しやすい順、返すスピードの早い順に並ぶ。

メーカー勤務していると、これは固定資産だ、研究費だという話になることがあるけれど、
うちの会社でいう「研究費」とは、B/S的には何に分類されるのでしょうか。

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(『なぜ決算書が読めるヤツは出世するのか』、吉澤大、p53)
こちらは、損益計算書(Profit and Loss Statement)の図解。
損益計算書とは、「一定期間の会社の業績を記録したもの」だそう。

会社の運営方針でもよく聞く言葉、営業利益。
うちの会社は、営業利益率5%を1つの目標として置いているけれど、
営業利益とは、本業での儲けだそう。

当期利益がプラスでも、営業利益が赤字になっているような会社は、まずいってことがわかる。


なお、キャッシュプロー計算書は、会社の一定期間の入金と出金を記録した、「会社の家計簿」をまとめた書面ということ。

2. 理髪店は潰れにくい会社??

総務省の調査を基にして、著者が作成した業種別廃業率では、理容業は6.5%と、
ほかの業界に比べてダントツで低い。

この数値の正確性、根拠は定かではないが、会計的な理由付けとして、
4つのキーワードをあげている。
会計的な観点から会社を分析するには、このような視点で健全性を判断できるのかなと参考になった。

①粗利益率
理髪店でのサービスは原材料等の仕入が不要。
粗利率が高い。

②必要運転資金
必要運転資金は小さいほうが金銭的に有利。
無駄な在庫は持たない、新規の顧客からできるだけ早期に資金を支払ってもらう。
理髪店では、在庫不要。散髪後、すぐに支払ってもらえる。

③リピート率
既存顧客のリピート率が高いほど、顧客獲得コストが小さくて済み効率的。
理髪店では、リピーターが多い。

④設備投資の必要性
設備投資が必要でないほうが金銭的に有利。
理髪店では、初期段階にはある程度資金が必要でも、それ以降の追加支出はハサミの買い替えなどそれほど大きくない。

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