西安市内観光②

昨日のうちに興味のある所にはいったので、どうしようかとガイドブックを見ていると、 

 
空海が学んだ仏教寺院 という見出しで青龍寺というお寺が紹介されている。
 
空海と言えば、弘法大師、確か真言宗の開祖だ、、と日本史の授業で習ったことがおぼろげながらに思い出される。
 
時間もあるので、西安駅前からバスで向かうことにした。 バスは30分ほどで青龍寺に到着。こじんまりしたお寺かと勝手に思っていたのだが、思った以上に広いッ!そして有り難いことに人がまばらでのんびりした雰囲気だ。 
 
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庭園内をすこし散策してから広場前の博物館へ。入り口前で立ち止まっていると、係員に声をかけられる。しかし、彼が何を言っているかわからない。何かもっているかを尋ねられた。しかし、何を指しているのかわからない。 ふと昨日の博物館のことを思い出し、パスポートかと尋ねるとそうらしい。ここまでに2,3分やり取りをしてようやく中にいれてもらえる。仮にもすこし中国語を勉強したつもりであったが、口頭ではまったく分からないし伝わらない。ペラペラなど夢のまた夢だ。 
 
博物館の中は空海鑑真に関するもので、日本語での説明もある。かなり日本人向けの展示であるため他の客はいない。日本人観光客にとってはかなり穴場である。むしろ中国人でここにくる人いるのだろうか? 
 
展示によると、空海は804年に唐に渡り、長安(今の西安)で仏教や文学、書道など幅広く学び、806年に帰国し真言宗を創設。他にも、学校の設立、水利工事の着工、書物の執筆、唐の文化の普及など他分野において活躍している。 1200年以上も前に命がけで唐に渡ったというだけでもすごいのに、これほどの功績を残すなんて、空海さんはんぱじゃないです。自分は飛行機で中国まで遊びにきただけだけど、いい刺激を頂いたような気がした。
 
 空海が渡唐に使った船の写真と入唐経路(博物館展示)

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博物館の他にも、空海記念碑や殿堂などがあり日本の真言宗のパワーを目のあたりにすることができる。さらに空海の出身地である香川を含む四国4県から桜の木々が贈呈されている。春には美しい花が見れるのだろう。 
 
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空海とこの寺を通して何度か日中交流が行われているらしい。自治体や真言宗の協会などが行う寄贈のみでなく、これを通して若い世代の交流が行われているのだろうかとふと疑問に思った。日本側の自己満足にならず、もっとミクロのレベルで交流が行われていることを切に願う。隣の国なのにお互いに知らないことが多すぎると思う。 
 
ちなみに入り口でチケットをくれた係員は非常にフレンドリーなナイスガイだった。博物館を出て、彼に谢谢というと、彼が何か聞いてくる。分からないので筆談にしてもらうと、日本語で谢谢はなんというのかと言う。僕が教えると、アリガトオと何度も言ってくれて手を振って見送ってくれた。 彼にとっては対したことではないのかもしれないが、彼の笑顔と温かい対応が僕は嬉しかった。 
 
夜に夜行列車で長沙へ向かう。柔らかいベットは寝心地が良さそうだ。隣の青年と少しだけ筆談をしようとしたが、筆談でも語彙が非常に限られていることに気づく。落ち着いた雰囲気青年なのでもっと話したかったが今は仕方が無い。もっと勉強が必要だ。